ぽたぽた★ポタリング

DAHON Mu P8で輪行そしてのんびりサイクリング、自転車初心者の日記です

名古屋市港区の運河を巡るポタリング

2016.11.20

これまでのポタリングで、幾度か「中川運河」を渡ったり、脇を少し走ったりしていたのですが、特に運河に注目して走ったことはありませんでした。そこで今回は、中川運河を巡ってみました。そこで分かったことは、南北に延びる中川運河には東西に延びるいくつかの支線があって、水運によって名古屋の繁栄を支えていたこと、そして昭和50年ごろからは水運が衰退し、その支線が埋め立てられていったことです。そんな運河が栄えたころの名残を探しながらのポタリングでした。


今日の出発点は、名古屋駅広小路口


中川運河の終点は、名古屋駅の近くにあります。ここで船から鉄道に荷物を積み替えたようです。でも今では役目を終え、公園に作り替える工事が行われていました。


「松重閘門」中川運河と堀川を船で通行できるようにする閘門、つまり2つのゲートの間で水位を調節し、川を繋ぐ装置です。パナマ運河の小さい版ですね。昭和4年から43年まで使われていましたが、今は文化財として大切に保存されています。夜はライトアップされ、新幹線からも見えることで有名です。


松重閘門は締め切られていますが、その隣の松重ポンプ場は現役です。何をしているかというと中川運河の水をくみ上げて堀川に流して、中川運河の水を綺麗にしているのです。中川運河は川ではないので、流れを作ってあげないと水が汚くなってしまうのです。


小栗橋からみた中川運河。結構広いです。両岸には倉庫群が並び、昔は沢山の荷物が海から運ばれていたことを物語っています。


中川運河からは東西に延びる支線がいくつかありました。その一つ、南郊運河の名残です。中川運河(この写真の一番奥)から分岐して200メートルで終わっています(写真手前)。つまりほとんどは埋め立てられてしまったのです。


埋め立てられた南郊運河はどうなっているかというと、細長い公園として活躍しています。写真に写っているのは、運河の跡であることを示す船を模したモニュメントです。下のプレートには昭和54年に埋立が始まったと書かれています。


「平和橋」中川運河の別の支線である港北運河を埋立た跡には、橋の痕跡が残っています。昔の橋は綺麗に残っていますが、運河は埋め立てられて公園になっています。


「中川口通船門」中川運河にある今でも現役の閘門です。


中川口通船門の閘室部分。ここに船が入ってきて、水位を調節します。川と違うところは、通常、海より運河の方が水位が低いことです。


中川橋の付け替え工事が行われていました。手前のコンクリート部分に橋が架かるのですが、新しい赤い橋桁が奥側に待機していました。これから橋桁をスライドしていくのでしょう。


中川橋近くの地下鉄名港工場。芝生に覆われた坂道が見えますが、これは、列車の地下線路への引き込み線の屋上部分です。緑化されているので、最初は何か分かりませんでした。


「港橋」これも平和橋と同じく、埋め立てられた運河に架かっていた橋の名残です。


明らかに使われなくなっている停泊場。奥には埋め立てられた運河の上に自動車の立体駐車場が・・時代の流れを感じる風景です。


「名古屋港跳上橋」船が運河に入るときに線路が跳ね上がる仕組みです。ですが残念ながら今は跳ね上げられたまま動きません。こちらも文化財として保存されているようです。(橋桁などがペンキで塗り替えられていましたから)


跳上橋の全景。橋の両端は完全に線路が途切れています。奥は小麦粉を製造する大きな工場です。