JR中央線【勝川駅〜名古屋駅】堀川ポタリングその３
2010.2.28
先週のポタリングで堀川の最上流部、庄内川との合流点（庄内用水元杁樋門）を見つけました。2008年（その１と２）に名古屋城から熱田まで堀川沿いを走っていたので、今回は最上流部から名古屋城までを繋ぐことにしました。堀川は、1610年に福島正則によって作られた人工の川（運河）で、名古屋城築城ための資材を運びました。そのため最初は名古屋城から熱田（宮の渡し）のまでしかありませんでした。それが1663年に庄内川から名古屋城の堀の水を引くために、御用水と呼ばれる用水が作られ、庄内川と堀川が繋がりました。さらに明治に入り、今度は木曽川と名古屋の舟運のために、御用水の横に堀川（黒川）が作られ、現在の状況になっています。そんな堀川の上流部をサイクリングしました。
地図で見つけた不思議な地形！？奥から手前に流れている川が、左から右に流れている川の下を交差しているのです。合流はしていません。当然どちらかが人工の川だからできることですよね。縦に流れているのは「地蔵川」。横に流れているのは「新木津用水（八田川）」で、堀川の最上流部で庄内川と合流しています。 |
名古屋鉄道小牧線が地下に潜るところ。2003年に地上から地下線に変わりました。この工事の時に湧き出た地下水を堀川に流して（1998~2001）堀川をキレイにしようとしたことがあるそうです。 |
名古屋鉄道小牧線の廃線跡 |
新木津用水（八田川）と庄内川の合流点。明治時代にこの用水を使って舟が木曽川からやって来て、堀川を下っていったそうです。 |
庄内川から堀川への取水口である「庄内用水元杁樋門（もといりひもん）」石組みには明治43年（1910）改築と刻まれていて、これは産業遺産ですね。かつて、この樋門を舟が行き交ったらしいのですが、信じられません。でも二つ孔が開いているのは、その名残なんでしょうね。 |
元杁樋門付近の堀川。両岸に桜が植わっているので、春はきれいでしょうね。 |
矢田川に出会ったところで、堀川は一旦消えて、また対岸で現れます。つまり堀川は矢田川の下をトンネルで流れているということ。これは江戸時代からそうだったというから驚きです。また舟が通った明治時代には、舟ごとトンネルを通ったというからさらに驚きです。 |
矢田川にかかる「三階橋」一階は矢田川の下を流れる堀川、二回は矢田川、そしてこの橋が三階という意味だそうです。 |
矢田川をくぐり抜けたところにある「黒川樋門」黒川は堀川上流部の別名で、工事を担当した愛知県技師の名前に由来しています。 |
「御用水跡街園」堀川より昔に名古屋城の堀に水を引くために作られた用水の跡で、1.5キロの遊歩道になっています。歩行者優先で、自転車はゆっくり走るよう指示があります。 |
御用水跡に沿って流れる堀川は、人工とは思えない自然らしさが感じられました。 |
コサギやメジロもいました。 |
名古屋高速の黒川ICが見えてきた頃から、堀川は護岸のきっちりした都市河川に変貌していきます。 |
名古屋鉄道瀬戸線が地下に潜るところ。かつて瀬戸線（旧瀬戸電気鉄道）は、名古屋城の外堀の中を走って、堀川までつながっていました。瀬戸の陶器や陶土を輸出用に運んだそうです。 |
「下水道博物館」に展示されている昭和12年（1937）の「汚水雨水ポンプ」名古屋のような平坦な地形では、下水管に傾斜をつける必要があるので、処理場では大きなポンプで持ち上げる必要があります。これも産業遺産ですね。 |
汚水と雨水が水処理場に集められ、きれいな水に変わります。名城処理場で処理された水は堀川に放流されています。これも堀川の水源の一つです。 |
どこの川でもこの問題が・・ |
名古屋城のビューポイントがありました。 |
外堀と西北隅櫓（清洲櫓）。カモがたくさん泳いでいました。 |
堀川ができた当時からあった橋は七つ（堀川七橋）で、そのうち一番上流にあるのがこの「五条橋」 |
五条橋につながっているのは、今でもレトロな趣きを残す円頓寺商店街。商店街には、名前の由来となった円頓寺があります。 |
堀川沿いには水運を利用した商家がたくさんありました。名古屋駅から1キロもないところに、こんな空間が残っていることが不思議です。 |
堀川七橋の一つ「納屋橋」大正2年（1913）に銅製のアーチ橋に改築され、その後も改築されていますが、欄干は銅製アーチ時代のものが残されています。 |
納屋橋の欄干の中央に、堀川を作った福島正則の家紋がデザインされています。 |
納屋橋側に建つ「旧加藤商会ビル」昭和6年（1931）築の美しい建物です。地下室が「堀川ギャラリー」として堀川に関する展示室になっています。堀川に関するパンフレットももらえました。 |
名古屋駅に到着！ |
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